今回はみなさんからの質問が大変多い檜枝岐での採集方法について簡単にお話ししてみたいと思います。
ただし、私の知らないもっと高度な知識などがあることや、具体的な地名は極力伏せ字にすることをあらかじめご承知おき下さい。
言わずと知れた広沢林道は今も昔も多産地中の多産地です。
国道352号を御池から下り、およそ7kmで右手に林道入り口があります。
この林道でまずヒメオオのいる環境を実感しましょう。
今、多産地と書いたばかりですが、やはり個体数の減少は否めません。
ヒメオオの生息環境を実感できたら、今度はご自分で第二の「広沢林道」を捜すのです。
標高1000m前後で、林道沿いにヤナギとブナがあれば有望です。
自分だけのヒミツのポイントを見つけることが、檜枝岐で確実にヒメオオをゲットできる近道です。
ただし、林道沿いから藪にかき分け入っていくときは、マムシ、ジバチ、アブ、クマに十分ご注意下さい。
ヒメオオは圧倒的にヤナギの木に付いています。ほか、カンバの木などでも採集可能です。
これらの木の特徴をよくご覧下さい。
ヤナギの木の幹
カンバの木の幹
少し離れて木を観察すると下のような場所に個体が付いているのを見ることができます。
ヤナギの木 赤い矢印のところに1ペア
また、人の背よりも低い若木の膝の高さぐらいのところに付くこともあります。
直径2〜5cm程度の木ならとりあえず片っ端からルッキングしてみましょう。
ヤナギの幹の低いところにヒメオオ
当然、ヒメオオ以外にもアカアシクワガタや、ミヤマクワガタもいます。
ヤナギの木にミヤマ
ヤナギの木 矢印にアカアシペア
このほか、コクワや、スジクワも採集できます。
ヒメオオは木に少しでも震動を与えると下に落下してしまい、そうなると捜すことが非常に困難です。
「落ちてくれればすぐにつかまえられそう」と考えがちですが、行けばわかります。
落ちるとまず見つかりません。
こんなふうに採ります。(こいつはだれだ?)
ヒメオオは6月の終わりから10月の初めまで採集可能です。
いちばんの旬は8月終わりから9月はじめにかけてでしょうか。
また、ヒメオオを採集する時間帯は時期により様々です。
暑すぎず、寒すぎず、20度前後の気温が一番活動的なようです。
盛夏では早朝や夕方、秋口には昼間がもっとも個体を多く見かけます。
さあ、みなさんも是非一度檜枝岐へ足をお運び下さい。「檜枝岐病」にかかること請け合いです。 |