今回は檜枝岐のくわがた採集で、オオクワを中心とした夜間の灯火採集についてお話ししてみたいと思います。
ただし、ヒメオオ編でも述べましたが私の知らないもっと高度な知識などがあることや、具体的な地名は極力伏せ字にすることをあらかじめご承知おき下さい。 オオクワガタは檜枝岐村七入から舘岩村にいたる国道352号沿いの外灯のほとんどの場所で採集可能です。 オオクワガタ以外にもミヤマ、ノコギリ、アカアシ、ヒメオオ、コ、オニ、スジなどが採集できます。 四方の尾根が見通せる、ある程度ひらけた場所に設営します。機材としては発電器、蛍光灯や水銀灯、白いシーツ、シーツを張るための骨組み、などが必要です。 水銀灯は最低でも100wクラス。できれば300〜500wクラスを用意するのが望ましいです。 誘蛾灯やブラックライトは一旦近づいてきた虫を引きつけるのには有効かもしれませんが、遠くの虫をおびき寄せる能力には疑問が残ります。 コクワ、ミヤマ、ノコギリなどは飛んできたあともしばらくじっとしている個体が多いですが、オオクワは飛んできたあとすぐに暗いところに移動しようとします。 なので、つねに灯火のまわりを見回ることが肝心です。 また、灯火の設営には設営場所の地主または管理者の許可を得るようにしましょう。 灯火設営の1例 点火した例 左100wのバラストレス水銀灯 右100wの通常水銀灯 左端は友人S氏 灯火設備を持ち合わせていないときは外灯廻りをします。 檜枝岐村から舘岩村までの352号沿いのどこでも採集できるとは言ってもやはり濃いポイント薄いポイントはあります。何度も足を運んで「濃いポイント」を見つけましょう。すべての外灯をくまなく探し回れば、そのうちに「濃いポイント」が見えてくるはずです。 また、ほとんどのベテラン採集者はすべての外灯をいちいちチェックしません。濃い外灯だけを集中して見回ります。なので、ベテランそうな採集者に声を掛けて一緒にまわらせてもらうというのも効率的かもしれません。 ノコギリ、ミヤマ、コ、アカアシなどは外灯のまわりや自販機前の地面、家の壁面に付いたままとまっている個体が多いですが、灯火同様オオクワは飛んできたあとすぐに暗いところに移動しようとします。精力的に動き回って捜してみましょう。 また、舘岩村管内の外灯は金網のガードが掛けられています。この金網にはよくミヤマクワガタやカブトムシが付いています。一番簡単に見つけられますが、落とすには4〜5mの釣り竿や捕虫網などが必要です。 なお、外灯廻りをするときは住民の方々の迷惑にならないようにしましょう。(エンジン音がうるさいという苦情が最も多い) 自販機前のオオクワ♀(一度採集した個体をもう一度置いたヤラセ画像) 上の写真はオオクワ飛来ではあまりにも有名なポイントの自販機前です。大○屋さんというお店の前の自販機ですが、本当によく飛んできます。 オオクワは6月の終わりから9月の初めまで採集可能です。 とくに7〜8月の月の出ていない気温20度以上の晩なら確実に飛んできます。(ただし飛んでくるということとあなたがそれを捕まえるということは別問題です) また、ミヤマは5月下旬からでも採れます。オニやカブトなどは盛夏以降が多くなります。その他のくわがたはほとんど夏の間は飛んできます。 さあ、来夏まで待てなくなってしまったあなた。 あなたはすでに「檜枝岐病」です。 治療法? それは檜枝岐に行く以外にありません。 |