国産クワガタムシについて、私の個人的な思い出や思い入れ等の随筆集を作りたい、
ということで第一弾はホソツヤルリクワガタです。(^^ 国産全種の随筆集が作れたらいいなぁ、と思っていますが、果たして完成はいつの日になることやら。。。(^^; |
「ホソツヤルリクワガタ」というクワガタムシは1982年に新種として登録されたクワガタムシです。 ただ、新発見された種、というのではなくそれまではコルリクワガタの色彩変異型と認識されていた種でした。 なので、私が子供の頃の図鑑には「ホソツヤルリ」の名は当然載っていなかったのです。 しかし、ホソツヤが記載された当初は今ほど小型種には興味がありませんでしたから、 はじめてこの種を図鑑で確認したのは1990年ごろのことだったと思います。 が、画像ではその素晴らしさは100分の1も伝わらないのだ、ということを知るまで10年かかりました。 なにしろ図鑑の中のホソツヤはただただ真っ黒だったのです。 そして20世紀最後の年の2月25日、運命の出会いがあったのでした。 (と、私が一方的に思っているだけなんですが。(^^;) そう、かの有名な標本修理工Tさんとの出会いです。 たまたまデューダ(死語?(^^;) 予定で上京してきたえりーさんの紹介で、はじめてお会いしたTさんは一見ヤンキー風でしたが、(^^; お話ししてみるととても気さくでな方で、一気に氏の話術に引き込まれている自分がいました。(^^; お話ついでにTさんの標本のごくごく一部を見せていただきます。 大晦日・元旦に伊豆・箱根で採ってきたというホソツヤルリのタトゥーもありました。 しかし、この時でさえ正直言って「皆が騒ぐほどではないな。」というのが第一印象だったのです。 ホソツヤの魅力は、実物とは言え蛍光灯の下でも10分の1しか伝わらなかったのです。(^^; しかし、その魅力を十二分に堪能する日がやってきました。 2000年3月21日のことです。 Tさんには、直前の約束にもかかわらず快くホソツヤ採集の指南役を引き受けていただいたのです。 超々急な斜面を半日も彷徨った挙げ句に、しかもTさんのスペシャルアシストで、ようやくナマのホソツヤゲットです。 陽光に輝くその美しさにしばし呆然とします。 多くの女性が宝石・アクセサリーに夢中になる気持ちが本当に分かったような気がしました。 このあと、各地へホソツヤ参りが始まったのは言うまでもありません。(^^; 産地ごとに、山地ごとに、ホソツヤは色を変えてくれます。 おおまかに言うと、分布の北東部である長野方面では深い青の個体、 山梨や神奈川など分布中央部では緑がかった個体、 天竜川東岸など分布西限地域ではやや黄色っぽい個体。。。 採れば採るほどますます深みにハマっていきます。(^^; ホソツヤルリクワガタはホントに綺麗です。(*^^*) |