伊豆 99年03月31日





03月31日。

えりーさんと初めて伊豆に行ったのは99年03月のことだった。
えりーさんは近畿の人だと思われがちだが、実は生まれも育ちも神奈川な人なのだ。
実家の最寄り駅である湘南地方のとある駅まで横浜から出向いて、その駅にクルマで迎えに来て頂いたえりーさんと雨のなか、伊豆に向けて出発した。

さて、この日は予報でも雨、家を出たときも雨だった。
が、自分の晴れオトコを信じてあえて傘を持って行かなかったのだ。
これが結果的に大失敗だったことは言うまでもない。^^;

また、知る人ぞ知るところだが、えりーさんの運転はスリル満点だ。^^;
私がくわ採集に連れて行って頂いた人のなかでは2番目だろう。(1番はSさん)^^;
本人はあまり自覚されていないようだが、2000年早々の愛車の廃車事故はそれを雄弁に物語るものだ。^^;;;

さて、ジェットコースター気分で伊豆スカイラインを南下する。
と言っても最後はかなりの上り坂だ。
標高1000mに近くなったところで雨がとうとう雪に変わった。^^;
嫌な予感に加え、相変わらずカーブ毎の横Gが不安感をより一層かき立てる。^^;
駐車場に着いたときにはまた雨に変わったものの、はっきり言って土砂降りになってしまった。

しかもポイントまでは駐車場から歩いて15分かかるとのこと。
それまで、クルマを置いて15分も歩くような採集を一度もしたことがないあいあんにとって、その言葉は「クルマに残れ」と宣告されたようなものだった。
しかし、えりーさんは本気で「行こう」と言っている。
この大雨でマジかよ。^^;

傘を持たない私はえりーさんの合羽を借りるが、まさに焼け石に水、ヒメオオ採りに素手、だ。(意味不明)^^;
歩き始めて数分後には服はビショ濡れ、靴はグチョグチョになってしまった。
それでもポイント目指し黙々と歩くえりーさん。
「いっしょに行く」なんて約束するんじゃなかった、と後悔してもあとの祭りだった。^^;

土砂降りの中のえりーさん(左)とあいあん

土砂降りの中のえりーさん(左)とあいあん

ポイントまでの道のりは登山家にとってはたいした登りでもないのだろうが、私にとっては急坂だ。
息をするのが精一杯な私はえりーさんの後に続きながら「こんなとこ2度と来るもんか」と思うのだった。^^;
 < 大うそつき(助手席談)

大雨のなか傘をさしてコルリ採集するえりーさん

大雨のなか傘をさしてコルリ採集するえりーさん

ポイントに到着後、えりーさんは早速コルリ材を割りはじめた。
一心不乱に材を割り続けるえりーさんをしばらく眺めていたが、そこは私もくわ馬鹿の端くれ。
ずぶ濡れで、なかなかいうことを聞かない体にむち打ちいくつか割ってみた。

前週に山梨でコルリ材採は経験済みだったので、なんとなく割るべき木は判っていた。
それでも1時間も割り続けて、ようやくコルリ幼虫6頭とマダラ幼虫1頭をゲット。
成虫はヌルだった。^^;

かたや成虫をたくさん割り出したえりーさんのルアーケースを見て、「むむっ」と唸ってしまった。
さすがはえりーさん、しかしちょっとくやしいぞ。^^;

だが、やる気が出てきたのと裏腹に帰りの電車の時間もあり、昼前には下山することにした。
行きはなんとか登山道の原形をとどめていたが、帰りの登山道はすでに小川と化していた。^^;

大雨のなか下山するえりーさん

大雨のなか下山するえりーさん

クルマに戻り、ずぶぬれのまま乗車する。
ちょっと気が引けるがバリバリの採集車ならではの利点だ。
これが普通のクルマだとこうはいかない。^^;

帰りもジェットコースター気分を満喫して伊豆山地を下る。^^;
えりーさんの運転のおかげで電車の時間に少し余裕ができたので、お約束の地球博物館に寄ることにした。
当然のことながらえりーさんはオオクワなどには目もくれず、小型種の標本ばかりに驚嘆の声をあげていたことは言うまでもない。^^;

ルリクワガタ

ルリクワガタ

このあと、駅まで送っていただきミニ採集オフは終了となった。
えりーさんは引き続き箱根攻めに行くそうだ。
ん?駅に着いたときには雲の切れ間から青空が。。。
さっきの土砂降りはなんだったんだ〜。^^;

「箱根方面を攻めた時には好天だった」とは後のえりーさんのコメントである。^^;
しかし、断っておくが私は断じて雨オトコではない。
この日はタマタマだったのだ。^^;

さて、このあと私は熱海駅13:49発の「スーパービュー踊り子4号」の指定席を買う。
「10号車の指定券を下さい」
駅員は怪訝そうながらも、私の希望通りの指定券を売ってくれた。

そう、私には「スーパービュー踊り子4号」の「10号車」に乗らなければならない理由があるのだ。
電車が到着し、10号車のドアが開いた。

JR特急に乗務する助手席

JR特急に乗務する助手席

そう、ドアの向こうには乗務中の助手席がいた。^^;

あいあんは濡れて汚れた服のまま列車に乗り込み、指定券を検札する助手席に、
「ねぇ、明日ドライブに行こうよぉ(*^^*)」
と、知らない人が見たら、まるでセクハラ行為をしている変質者のように話しかけるのであった。^^;

翌日の模様は「助手席日記(伊豆編)」へつづく。^^;


ぼ〜ず


1999.04.05