山梨 00年05月13日





05月13日。

この日、標本修理工Tさんと予定していた採集が翌日に順延となったため、クワ道さんのお誘いで山梨は御坂に向かうことにした。

いつも通り前日夜に助手席と出発だ。
大抵ならどちらかが頑張って運転するのだが、この夜は02時過ぎに2人ともダウン。
途中でクルマを停めて車内泊だ。
05時には起きようと思っていたのだがすっかり寝坊してしまい、起きたのは06時半。 現地には08時の到着となってしまった。
つかーん。^^;

到着すると当然のようにクワ道さんとあ〜さんは到着していた。
身支度を整え、目の前にそびえ立つ御坂の斜面にアタック開始だ。

しかし、想像以上にキツイ坂道だ。
登り始めてすぐ、およそ10人のご年輩集団がすぐ前を上がっているのが見えた。
「前が渋滞してますね。^^;」
クワ道さんはいつもの笑顔だ。
あの集団でこの細い登山道では追い抜くのが大変だな、と思っていたが、どっこい差は縮まるどころか広がるばかり。^^;
うーん、お達者倶楽部な方たちだ。
追いつかーん。^^;

尾根近くまで上がらないと虫はいないと聞いていたが、美味しそうな材を見つけてしまうとつい手が出てしまう。
素手のまま材を壊してみた。
右手の親指の先が強烈にこすれてしまった。
子供の頃以来の血豆ができてしまった。
つかーん。^^;

それでも20分ほどかけて尾根近くまで上がった。
とにかくメチャクチャ急坂なので息をするのが精一杯だ。
あ〜さん、クワ道さん、助手席は結構スイスイ上がっている。
これは歳の差だろうか、それとも体重差だろうか。^^;
ゼイゼイ肩で息をしながら、それでも斜面の材を削ってみた。

ホソツヤ好みの乾いた材はいくつか落ちているが、全然出ない。
そうこうするうちに、少し横にいた助手席が、
「幼虫が出た。でも、ケースがないから持ってきて。」
にゃにぃ。
また先を越された。^^;

ケースを手渡すには少し離れすぎていたので、
「投げるよ。」
「ダメ、落ちたらどうすんの?」
助手席の忠告に耳を貸さず、構わずフリスビーの要領で小さなケースを飛ばした。
んが、手元が狂った。
ガッシャーン。
途中の岩にぶつかって粉々に壊れた。^^;

「だから言ったのにぃ。(-_-メ」
そのままにするわけにもいかず、壊れたケースを回収だ。
結局、余計に時間がかかってしまった。
しかも助手席が出した幼虫は、くわ幼虫じゃなかったし。
つかーん。^^;

さらに斜面を上がり、ようやく尾根まで這い上がった。
クワ道さんとあ〜さんはすでに大きなブナの立ち枯れと格闘していた。
ヒメオオ狙いに絞ったようだ。
この日の私の狙いはホソツヤ1本だったので大木は無視した。

が、出ない。
というより、材そのものがほとんど見つからない。
まあ、ホソツヤの超有名ポイントだから仕方ないか。
1時間ほど粘ったが、結局2人とも幼虫1頭すら出せないので、御坂には見切りをつけていつものホソツヤポイントに向かうことにした。

依然として立ち枯れを削り続けるあ〜道コンビに別れを告げ下山する。
下るときは別の筋肉を使うので、疲れが倍増だ。
クルマに戻ったときには、足は「笑う」どころか「爆笑」していた。^^;

ホソツヤポイントに移動。
御坂ほどではないが、やはり急斜面には違いない。
「爆笑」な足では全然力が入らず、思ったように進めない。
助手席もさすがに足にきているようだ。
それでも材を拾っては割り続ける。
「でたー。」
助手席が今度は本当にコルリ幼虫を出した。
結局また先を越されてしまった。
つかーん。^^;

その後も次々と幼虫を割り出す助手席。
アッという間に助手席のミニルアーケースは幼虫でいっぱいになってしまった。
かたや私は1幼虫のみ。
なんでだ? なぜだ? なぜなんだぁ〜〜〜?
疲れ切って声が出ない私の頭の中でコダマした。^^;

成虫は出ないまでも、まあ幼虫は出たんだし、とりあえず撮影だけはしておこうと思いデジカメを取り出す。
スイッチを入れる。
液晶画面がつかない。
電池切れだ。。。
つかーん。^^;

幼虫は少しは出るものの、成虫が全然出ない。
いかにも脱出したて、と言わんばかりの空の蛹室はいくつか出てくる。
やはりこの時期ではもう抜けきった後なのか。
そんなことを思った瞬間、
「あっ、成虫だよ。^^」
にゃぬぅ。さすがミスコルリだ。
いつものようにコルリ♀を出している。^^;
「はい。」
手渡された瞬間、落とした。(-_-)

「あ〜〜〜〜、落としたぁ。せっかく採ったのにぃ。」
慌てて落ちた辺りを探す。
が、見つからない。
5分ほど探したがどうしても見つからない。
つかーん。^^;

「もうイイよ。リリースしたと思ってあきらめようよ。」
助手席が慰めてくれるが、この日のこの個体ばかりは何としてもあきらめがつかない。
落ちたと思われる周辺の枯れ葉・枯れ枝を土ごとゴッソリとカバンに詰めて、持ち帰ってからじっくり探すことにした。
(しかし帰ってから確認したが、その中にもいなかった。つかーん。^^;)

結局、私はホソツヤ成虫どころかコルリ成虫すら出せず、しかも幼虫成績も私:助手席=5:15の惨敗。
14時を過ぎ、スジ1♀を割り出しただけで時間切れとなってしまった。
そのときあ〜さんから電話。
めでたくクワ道さんはヒメオオ、あ〜さんもホソツヤを出したそうだ。
おめでとう。(^o^)/
でも、オイラは。。。
つかーん。^^;

19時からの仕事のために、早めに帰ることにしたのだが帰り道の国道246は大渋滞。
すいていれば2〜3時間もあれば帰り着くのに、結局5時間近くかかって19時ギリギリに帰還。
つかーん。^^;

ホントに今日はとことんツイていない日だ。
まあ、最近はそこそこ満足いく結果が続いていたのでこんな日もたまにはやむを得ないか、と自らを慰めながら20時半には1時間半の仕事を終え、21時そのまま再び助手席と翌日採集のために、トンボ返りで山梨へ向かうあいあんだった。^^;


スジ    1♀

計     1頭


2000.06.10