01月01日。 21世紀スタートの日、新世紀スタートラベルを採集すべく標本修理工T氏とご一緒させていただいた。 「21世紀の初採集ということで初島に行きましょう。」 というお誘いに一も二もなく頷いたのだ。 熱海港から船に乗ること約30分、初島に上陸。 早速島内の探索をはじめた。 初日の出と初島(赤矢印) この島は離島採集で有名なM氏により、コ・ヒラタ・ノコギリ・ネブト・チビの採集報告がある。 今回は、このうち比較的困難と思われるネブトとチビを狙おうか、ということになった。 カモメも応援? まずはじめに斜面を登って目についた倒木を叩いてみた。 何度目かで幼虫が出る。 コ♀の幼虫だ。 21世紀はオーソドックスにコからのスタート。^^; 「やりましたねぇ。^^」 Tさんが祝福してくれるが、嬉しいような嬉しくないような。。。^^; 続いて海岸沿いを歩いてみる。 ほとんどが松林だが、ところどころクヌギや照葉樹もある。 遊歩道脇に転がっている太いクヌギの倒木を叩くと、特大の幼虫が出た。 一瞬ビックリしたが、よく見るとカブトだ。 カブト以外にもヒラタ・ノコギリ・コの幼虫がザクザクである。 幼虫ザクザク アッという間にケースがいっぱいになってしまったし、あまりにもたくさん入っているのですぐに飽きてしまい、カブト幼虫はもう一度丁寧に埋め戻そうとしていたら、Tさんが、 「カブトは初島では初記録ですよ。」 と言う。 「カブトなんかイチイチ誰も発表してないだけでしょ?^^;」 「いや、大島では島ぐるみでカブトを放虫したけど、結局定着しなかったんですよ。」 まで言われてしまっては持って帰らざるを得ない。^^; ケースもなかったのでコンビニ袋に土を入れて5〜6頭の幼虫を持ち帰ることにした。 その後、どうせ幼虫はこれ以上割り出しても持ち帰ることができないし、クヌギの洞をペンライトで照らしてみることにした。 山梨でもいくつか経験しているが、真冬でも洞の中で凍っている越冬個体は少なくない。 この島でもいくつかの洞を覗くうちに、越冬コ♂が洞の奥深くに見えた。 針金を使って掘り出すがフ節が欠けている。 どう見ても越冬個体だ。 さらに別の洞を覗く。 今度の洞は、下の部分がフレーク溜まりになっていたので、フレークを掻き出してみた。 コクワがぞろぞろ出てくる。^^; が、ほとんどがフ節や触角切れの不完全個体だ。 何頭かコを出した後、今度はひときわ光沢が強い個体が出てきた。 ヒラタだ。 初島ヒラタ 足が3本も欠けていたが、唯一の個体だったので持ち帰ることにした。^^; この後、ネブト狙いで探索を続けたが、残念ながら幼虫すら出ず。 前日まで超体調不良の2人は14時には早くも採集を切り上げ島をあとにした。 「春になったらリベンジしましょう」 と言うTさん。 「わかりました。」 と返事はしたが、いつも掛け声だけで実際にリベンジすることはほとんどないあいあんであった。^^; ヒラタ 1♂ コ 10♂♂ 2♀♀ 計 13頭 |