08月16日。 高校の修学旅行以来の道後温泉で惨敗の垢を流した私は、今年開通したばかりの「しまなみ海道」を経て山陽地方の某O市に入った。 今年開通したばかりの「しまなみ海道」 まずは市内観光からスタート。 35℃を超そうかという炎天下のもと、助手席と2人で古い町並みを見て歩く。 が、ホントに暑い。 さすがの助手席もこの暑さには勝てないのか、足どりも重そうだ。^^; が、とある砂地の広場でハンミョウ発見。 アミがないので素手で掴みにかかるが、私ごときの腕では如何ともしがたい。 暑さも忘れて、右へ左へ前へ後ろへ駆け回るが、全然捕まえられない。^^; 素手で採るのはやや困難なハンミョウ そのとき、、 「いーかげんにしなさいよ。」 助手席の声。 その声に周りを見ると他の観光客の冷ややかな視線。^^; 暑さのせいで周りが見えなくなっていたようだ。^^;; とにかくこの暑さのせいで市内観光は早々と切り上げることにした。 さて、なぜこのO市を観光しようとしたかというと、何を隠そうココではデカミヤマが採れるという情報を耳にしていたのであった。^^; が、市内は広すぎた。^^; とりあえずクヌギ探しを始めクルマを走らせるが、30分ほどしてようやく雑木林発見。 手前の1本は台場チックなクヌギだ。 台場チックなクヌギ 蚊をよけながら斜面を上り、蹴りを入れてみるが全く何も落ちてこない。 不審そうに通りかかった地元のおばさんが声をかけてくる。 「何してるン?」 「昆虫採集です。^^; カブトムシとかくわがたとか。。^^;」 「カブトムシ? 昔はよーおったけどなぁ。 でも、こんな木にゃおらんよ。」 台場クヌギではカブトムシは採れないと断言する強気なおばさんだ。^^; 「というと?」 「以前はブドウの木でよー採れた。 その先にブドウの木がたくさんあるから、見てきてみ。」 「ありがとうございます。^^;」 言われたとおりにクルマを進めると、たしかにブドウ畑があった。 ブドウ畑 しかし、こんな木でホントに採れるんかい?^^; ってその前に、もしいたとしても他人様の畑だし、どっちにしろ採れないことには変わりないのでO市は早々に切り上げ、K氏の待つ岡山県某所に向かうことにした。 19時半過ぎ、K氏と合流。 K氏には無理をお願いして毎夏採集をご一緒させていただいているのだ。^^; 今年もターゲットをオオ・ヒラタ・ミヤマに絞り早速移動開始だ。 最初のポイントでは早速ミヤマが樹液に付いていた。 この数日間の苦労が夢のようである。^^; 樹液場のミヤマクワガタ 次のポイントでは不発に終わり、続いてミヤマのご神木へ移動。 以前76.5ミリという超大型個体が採れた木を見ると2♂付いていたが、ともに70台には足りず。 とりあえず確保してすぐさま移動。 4箇所目はオオクワ実績ポイントだ。 この地方独特の木を端から順に照らしてみると、1本目の木でカブトとコクワがいただけ。 2本目から5本目ぐらいの木には何も付いていない、と私は思ったのだが、K氏は臨戦態勢だ。 K氏@オオクワ格闘中 しばらくチェックしたあと、 「オオクワですね。たぶん♀かな。」 洞の中にオオクワ♀の尾部を確認したが、すぐに奥に逃げ込んでしまったらしい。 K氏はしばらく格闘していたが、今夜は無理と判断したのか30分ほどで諦めてしまった。 私なら1時間でも諦められないが。。。^^; 結局オオ♀に逃げ込まれてしまった洞 ちなみに、オオクワとオオクワに似ている(と私は思っている)ヒラタとは、照射したときの色、ツヤ、行動で判別できるのだそうだ。 オオクワはヒラタに比べ、照射したときやや赤みがあり、光沢が強く、洞に逃げ込むときは一目散。 ヒラタは突然の照射にあたふたと慌てふためくパフォーマンスをするのが一般的だという。 言われてみるとすごく納得。 さて、22時を過ぎ助手席は助手席で就寝態勢に入ったが、ふたたび移動開始。 次のポイントで、1本の木の洞を一瞬照射。 私にはどちらか判らないのだが、ほんの一瞬の視認だけで、 「ヒラタペアですね。」 あっさり鑑定してしまう。^^; クヌギの洞の中のヒラタ ココでは、私もK氏に掻き出し棒をお借りしてチャレンジしてみた。 氏の指導通りに上手くやったつもりが、この洞の入口は二手に分かれており♂には逃げられてしまったが、やっぱり快感だ。^^ さらにこの日8箇所目のポイントへ。 K氏はココで、この日の昼にオオクワ♀を取り逃がしているという。 再びチャレンジするが、格闘中、、 「ん・・これは・・ヒラタっぽいな。。。」 掻き出してみるとたしかにヒラタ♀であった。残念。^^; この間、私は1本隣の木でノコギリと格闘だ。^^; ノコギリだけで7頭、ほかカブトもたくさん付いてバトル大会と化している。 これはこれで見ていて非常に楽しかった。^^ 1本の木に7頭のノコギリ さらに、この日最後のポイントへ移動。 距離計は横浜を出発してから2300kmを示している。 ココは翌日お会いする予定のS氏がオオクワを採ったポイントである。 ココには何本も良さげな木があり、いくつか照らしてみると4mぐらい上の樹皮めくれにくわがた発見。 ドキドキしながらアミを伸ばすが、その気配を察知したのか自ら落下。 あわてて落ちた辺りの草むらを探すと、、、、コだった。^^; この間、K氏は狙いを付けた木をずっと見ている。 「いましたか?」 と聞くと、 「います、オオクワの♂ですね。」 いわゆるタテウロと呼ばれている部分にオオクワ♂がいるようだ。 またまたオオクワと格闘するK氏。 日付が変わり24時30分まで1時間近く格闘したが、結局ココでも掻き出しに失敗。 1日に3頭のオオクワガタに逃げられるなんて、、、 私ならフラストレーションが溜まりまくるところだが、その前に3頭ものオオクワに出くわすこと自体がないな、と安心するのであった。^^; ヒラタ 1♂ 2♀♀ ミヤマ 5♂♂ 1♀ ノコギリ 8♂♂ 3♀♀ スジ 1♂ コ 4♂♂ (カブト 1♂ 1♀) 計 25頭 兵庫 01年08月17日 につづく。 |